意志の力が肉体を変える

〜常態変換の意味するもの〜

2001年1月1日更新

 自らの肉体を理想の体型へと近づけること、これは万人共通の願いです。
 この理念のもと、人は理想の体型を手に入れるために、食事制限や運動など、ありとあらゆる手段を尽くして必死に努力してきました。

 しかし、これらの方法はほんの一時的な効果はもたらすものの、それを行っていないときには、再び元の状態に戻ってしまうことが欠点でした。
 つまり、食事制限なり、運動なりをした結果、ようやく体重が減っても、それを永久に続けていかなければ、理想の体型は維持できないということになるのです。

 こうしたことから、たいていの人の場合は、その努力が長続きせず、数々の失敗を繰り返したあげくに、「やはりこれは自分の体質が原因なのだから・・・」という結論に落ち着いてしまうのが、現状なのではなかったでしょうか。

 こうした人々の悩みに答えるために、近年では、医学や遺伝子学など、科学的な側面からのダイエットの研究も盛んに行われているようです。 そして、それらの研究のなかには、たとえば太っている人と痩せている人の脂肪細胞の働きの違いや、筋肉組織の違い (注1) を明らかにするなどの成果をあげているものもあります。

 しかし、こうしたことがいくら明らかにされようとも、では部分的に痩せるにはどうしたらよいのか、あるいは、太っている人と痩せている人のそのような細胞の働きの違いは、一体いかなる必然性をもって引き起こされるのか、といった疑問は、依然として残ることになります。
 つまり、科学的なアプローチの仕方では、肉体の構造や働きは説明できても、「では、どうやったら・・・」という、今、人々がもっとも待ち望んでいる具体的な肉体の改造法については、何も答えてはくれないのです。

注1
 一般に、太っている人の筋肉組織には「速筋(おもに瞬発力をつかさどる筋肉)」が多く、逆に、痩せている人の筋肉組織には「遅筋(おもに持久力をつかさどる筋肉)」が多い、ということです。
 このことからも、痩せている人では、筋肉の緊張力の持続性が、きわめて高いことがわかります。

 従来の食事制限や、運動などによるダイエット法は、一生続けていくには確かに無理があることは、みなさんが一番よく知っていると思います。
 しかし、「どんな方法も、一生続けていかなければ、すべて無意味である」という事実を認識しておくことは、肉体の改造を考える上で、非常に重要なことです。
 常態変換法でも、そのことを否定するのではなく、むしろ「原理」として取り入れ、肉体というものが決して一時的な努力によっては改造できないこと、そして、肉体の改造において本当に必要なのは、本人の意志の改革であることを、第一に求めています。

 ここで、数々のダイエット法を実践し、幾多の失敗を重ねた末、最後にこの常態変換法にたどり着いたみなさんの中には、次の一つの大事な真理を忘れていたことに、はたと気づく方もいるはずです。
 つまり、「肉体というものは、もともと自分自身の意志と常に一体なのである」と。

 自分自身の肉体を改造するために、まず第一になされるべきことは、食事の改善でも、運動量の調節でもありません。
 太っている人にしろ、痩せている人にしろ、その人自身の「意志のあり方」がそのような肉体を形づくっている最大の原動力となっているかぎり、自分自身の肉体を必然的にそうならしめているところの、「意志のあり方」についての一時的で終わることのない、一生間にわたる根本的な改革こそが、肉体の改造には真に必要なのです。(注2)

注2
 30代を過ぎてから、急にお腹のあたりが出っ張ってくる、いわゆる「中年太り」も、おそらく、それまでの生活の中で絶えず持っていた、根本的な意欲や緊張感が失われたことによってもたらされる、ある種の安堵感や脱力感が、本人の意志のあり方に影響を及ぼし、それがお腹の筋肉の緊張力の「ゆるみ」となって現れたもの、と解釈することができます。

 ここでわたしは、人間の肉体形成において、家庭環境というものが非常に重要な役割を果たしていることを指摘しておかなければなりません。

 それぞれの家庭には、それぞれ個有の雰囲気というものがあります。
 たとえば、あなたが小さい頃、友達の家へ遊びに行った時のことを思い出してみて下さい。 そこでは自分の家庭とはかけ離れた、ある種独特の雰囲気というものを容易に感じることができたと思います。 とくに、あなたとその友達の体型があまりに食い違っている場合には、なおさらのことです。
 そして、いろいろな友達の家へ遊びに行く機会が増えるにつれて、痩せている友達と太っている友達、あるいは、体格の大きい友達と小さい友達の家の雰囲気の違いを比較した場合に、ある特定の傾向が存在することを感覚的に分かっていたはずです。

 これはどういうことかと言うと、痩せている人の家庭では、そこに住む人間にとって常に筋肉を緊張させずにはいられない、なにか特別な空気が存在するということであり、逆に、太っている人の家庭では、そこに住む人間にとって、常に筋肉の緊張力を緩ませずにはいられない何らかの空気が存在するということなのです。

 これらの事実が意味するものは、その家族独特の習慣、あるいは心の動きなど、その家庭に存在するすべての要素が、そこに生きる人間の肉体を形成する上で決定的な役割を果たしているということなのです。
 そうした家庭環境の目に見えない働きこそが、その人自身の意志のあり方はもちろんのこと、筋肉の緊張力や、ひいては、その他肉体上のありとあらゆるものに影響を与えていると考えられるのです。

 逆に言えば、そのような家庭環境の中で作られた自分自身の肉体を改造するということは、とりもなおさず、今までの自分というものを作り上げてきた過程そのものをすべて捨て去ることなのであり、今までの自分というものを完全に否定することにも等しい、ということなのです。

 常態変換とは、単にその肉体を変えることでは決してありません。 それは本人の性格までも変えてしまうということを意味します。
 つまり、今ある自分自身の肉体を、まったく別のものに変えようとするということは、自分自身の意志とは何の関わりもない、肉体の表面的な一部分を変えるということではなく、むしろ内面的なものをも含めた自分自身の本質そのものをまったく別のものに変えてしまうということなのです。

 理想の肉体を手に入れるためには、まず自分の理想とする人のまねをすることから始まります。 そしてさらに大事なことは、それを単なるまねごとで終わらせるのではなく、自分自身これまで本来の姿だと思っていたものに、とって代えることなのです。
 つまり、まねをしている状態を 「普通の状態」 とするのです。 これこそが常態変換の真の目的なのです。 このようにして人は初めて変身することが可能になるのです。

 そして願わくは、理想としていた人物を上回るような美しさを手に入れることです。 それを可能にするのは、単に 「自分がこうなりたい」 という願望をはるかに越えた、「自らが意欲したものになりきる」 という強い意志の力に他ならないのです。

 自分がなぜこういう姿をしているのかは、自分自身が一番よく知っています。 このことを理解すれば、もはや肉体はあなた自身を偽ることはないでしょう。
 なぜなら、肉体とは自分自身そのものだからです。





最後に、

このホームページが、あなたの幸福の一助となることをお祈りいたします。




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